
MINAMI
美波
東京から祖母の暮らす島へやってきた高校二年生。人との距離に疲れ、学校へ行けなくなっていた。海斗と過ごすうちに、言葉を疑わず受け取る感覚を取り戻していく。
「会いたいのだから、探す。ただそれだけだった。」
十五年前の夏。学校へ行けなくなった高校二年生の美波は、祖母が暮らす小さな島で、漁師を目指す少年・海斗と出会う。
連絡先も知らない。既読も、返信の速さも、駆け引きもない。会いたいと思えば会いに行き、好きだと言われれば、その言葉をそのまま信じた。
海辺の自動販売機、冷たいサイダー、祭りの花火、触れ合った小指。そして「冬に東京で会おう」と交わした約束。けれど夏の終わり、二人の恋は一通の届かなかった手紙とともに途切れる。
それから十五年。人の言葉を疑うことばかり上手くなった美波は、祖母の家を片付けるため再び島へ戻る。そこで、あの夏が終わっていなかったことを知る。


MINAMI
東京から祖母の暮らす島へやってきた高校二年生。人との距離に疲れ、学校へ行けなくなっていた。海斗と過ごすうちに、言葉を疑わず受け取る感覚を取り戻していく。
「会いたいのだから、探す。ただそれだけだった。」

KAITO
美波より一つ年上。中学卒業後から父の漁を手伝い、将来は漁師になると迷いなく話す。飾らず、言葉をそのまま使う不器用な少年。
「美波がいれば、どこでもいい」
NOVEL READER
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MEMORY FRAGMENTS
思い出は、出来事より先に光と匂いを残す。
信じることは、何も知らないことではない。
傷つくかもしれなくても、目の前の言葉を受け取ること。
あの夏に残ったのは、昔好きだった人ではなく、疑わずに好きだった自分だった。
WORK INFORMATION
十五年前の夏と現在を往復しながら、「恋が続かなかったこと」と「恋が偽物だったこと」は同じではない、という感覚を描く物語。
便利になった現在と、簡単には連絡が取れなかった過去。その差の中で、言葉を信じる強さと、人を疑うことで身につけた防御の両方を見つめます。
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